シマアカモズ

シマアカモズはアカモズの亜種で、奄美諸島•沖縄諸島•八重山諸島に冬鳥として飛来するスズメ目モズ科の鳥類です。

アカモズはモズよりも赤みのある羽色ですが、亜種シマアカモズは頭から背が灰色をしています。
八重山諸島のシマアカモズは9月頃に飛来し、モズと同じように見晴らしのいい場所で高鳴きをして縄張りを主張します。

シマアカモズの画像

シマアカモズのオスの画像
シマアカモズのオス。モズと同じように目の周りの黒い羽が濃いのが特徴(撮影時期:9月)
シマアカモズのメスの画像
シマアカモズのメス。目の周りの羽(過眼線)が薄く、お腹の鱗模様がハッキリしている(撮影時期:3月)
シマアカモズの若鳥かメスの画像
シマアカモズのオス。お腹の色が薄いが、過眼線の濃さからオスと思われる。若い個体?(撮影時期:3月)
シマアカモズのメスか若鳥の画像
シマアカモズのメスか若鳥オス。お腹の鱗模様が強く、過眼線が薄いが、お腹の橙色が少し濃い(撮影時期:4月)
シマアカモズの若いオスと思われる画像
シマアカモズのオス。お腹の色が綺麗で鱗模様が見られない。過眼線も黒い(撮影時期:4月)

※注意:下くちばしの色がピンクか灰色の個体がいて、成鳥オスと思われる個体はいずれも下くちばしが灰色。
なので、下くちばしがピンクの個体は、メスか冬羽か若鳥の特徴のいずれかであると考えられる。

シマアカモズの鳴き声

以下、アカモズの鳴き声説明ーーー

地鳴きは「ギィ」「ギーン」を数回繰り返して鳴きます。
さえずりは「ヂュン ヂュン ヂュン」「ヂュリリリ ヂュリリリ」と鳴きます。
警戒鳴きは「ギチギチギチ…」と激しく鳴きます。

ーーー以上ーーー

9月頃に飛来したシマアカモズは、見晴らしのいい場所にとまり「ギィギィギィギィギィ…」と鋭く激しく鳴きます。(モズの高鳴き)

また、鳴き真似もして、こちらはどこか遠くから聞こえるような控えめな鳴き声です。

長い高鳴き

短い高鳴き

鳴き真似からの高鳴き

※ボソボソとした鳴き声がシマアカモズの鳴き真似です。

飛び立ちながらキィーキィー

沖縄「小浜島」でのシマアカモズ

畑にある柵にとまって狩りをするシマアカモズ

小浜島のシマアカモズは9月頃から飛来し、5月上旬頃まで過ごします。(冬鳥)

9月頃の飛来し始めた時期は、電線や木のてっぺん•枝先などにとまり、激しく鳴くモズの高鳴きが見られます。個体数は多いようで、シマアカモズ同士が追いかけあいをする様子も見られます。

3月頃になると、シマアカモズの鳴き声もあまり聞こえなくなり、5月上旬に近づくにつれて再び鳴き真似をし始めて、繁殖地へ旅立っていきます。

小浜島のシマアカモズは、農耕地や牧場•湿地帯など開けた場所で見られ、飛来時期には小浜島でよく会える野鳥の一種となっています。

会える時期

小浜島でのシマアカモズの観察記録
4月5月6月7月8月9月
上旬◎
10月11月12月1月2月3月
◎:ほぼ毎日会える|○:数日おきに会える|△:数回しか会えない|ー:会えない|ペア:つがいで確認|若:若鳥確認|雛:雛確認|抱:抱卵確認|鳴:声はするけど姿は見えず(1人での調査記録となります。空欄項目は未調査期間。随時更新予定です。)

シマアカモズの図鑑情報

図鑑情報
種名シマアカモズ
サイズ/体重全長約20cm/約32g
英名Brown Shrike
分類スズメ目/モズ科/モズ属
学名Lanius cristatus lucionensis
漢字島赤百舌
時期冬鳥または旅鳥
分布アジアに広く生息しているが、アジア南部での観察例が多い(特にフィリピン•ベトナム•マレーシア)
日本では、奄美諸島•沖縄諸島•八重山諸島に分布する。
環境平地から山地の灌木のある草原や農耕地
行動モズとほとんど変わらない行動をする。
灌木上や電線にとまり、尾羽を回すように振りながら見張りをしたり、食食べ物を探したりする。
主に昆虫類を採食し、モズのように「はやにえ」も行う。
繁殖後は開けた場所から林内に移動する。
シマアカモズは冬鳥として飛来するが、九州南部で繁殖例もある。

シマアカモズはアカモズの亜種

シマアカモズはアカモズの亜種で、アカモズを含め4亜種に分類されています。

  • ウスアカモズ
  • カラアカモズ
  • シマアカモズ
  • アカモズ

アカモズは5月頃に北海道や本州に飛来する夏鳥で、シマアカモズは9月頃に八重山諸島などに飛来する冬鳥です。

シマアカモズの動画

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