リュウキュウアオバズク

リュウキュウアオバズクは、留鳥として奄美大島以南に生息するフクロウ目フクロウ科の鳥類です。

夏鳥として北海道から九州に飛来する亜種アオバズクとの違いはあまりなく、遺伝子レベルでの違いも僅かということで、亜種アオバズクに統合される可能性もある分類となっています。

また、リュウキュウアオバズクは台湾本土にも生息しているのですが、こちらは遺伝子レベルでの違いが大きく、台湾のリュウキュウアオバズクは別亜種に分類してもいいのではという考え方もあります。

リュウキュウアオバズクの画像

枝にとまるリュウキュウアオバズクの画像
朝日の差し込んだ林に佇むリュウキュウアオバズク
リュウキュウアオバズクのペアの画像
昼間の林で休むリュウキュウアオバズクのペア
リュウキュウアオバズクの横顔の画像
夜、電線にとまるリュウキュウアオバズク

リュウキュウアオバズクの鳴き声

リュウキュウアオバズクは「ホッ、ホッ」と2音で鳴き、本州に飛来するアオバズクとあまり違いはありません。

リュウキュウアオバズクは電線や枯れ枝のてっぺんにとまり、喉を膨らませながら鳴きます。

夜の鳴き声

沖縄「小浜島」でのリュウキュウアオバズク

夜、電線にとまるリュウキュウアオバズクの画像

小浜島のリュウキュウアオバズクは、大岳や西大岳周辺の林や海岸林に生息していて、繁殖期の夜には見晴らしのいい木の枝や電線で鳴いている姿を観察できます。

昼間は、海岸林などに入って探してみると、枝にとまっていたことがありました。

小浜島には樹洞のある木がたくさんあって、穴がある度にリュウキュウアオバズクがいないか確認していますが、まだ子育て中のリュウキュウアオバズクには出会えていません(2023年)

夜は、電線にとまっていることも多く、音を立てずに飛び立ち、昆虫を捕らえて少し離れた位置にとまる様子も観察できます。

小浜島にはリュウキュウコノハズクも生息していて、リュウキュウコノハズクはよく鳴いていますが、リュウキュウアオバズクはたまによく鳴く程度で、毎晩しょっちゅう鳴いているという感じではありませんでした。

会える時期

小浜島でのリュウキュウアオバズクの観察記録
4月5月6月7月8月9月
夜⚪︎夜⚪︎ペア夜⚪︎昼△夜⚪︎
10月11月12月1月2月3月
夜⚪︎
◎:ほぼ毎日会える|○:数日おきに会える|△:数回しか会えない|ー:会えない|ペア:つがいで確認|若:若鳥確認|雛:雛確認|抱:抱卵確認|鳴:声はするけど姿は見えず(1人での調査記録となります。空欄項目は未調査期間。随時更新予定です。)

リュウキュウアオバズクの図鑑情報

図鑑情報
種名リュウキュウアオバズク
サイズ/体重全長29cm(翼開長76cm)/約185-227g(アオバズクの重さより)
英名Ryukyu Brown Hawk-Owl
分類フクロウ目/フクロウ科/アオバズク属
学名Ninox scutulata totogo
漢字琉球青葉木菟
時期奄美大島以南の南西諸島や大東諸島に留鳥として生息。
亜種アオバズクは夏鳥として北海道から九州に広く生息している。
分布奄美大島以南の他、台湾に分布。
環境山地から平地にかけての常緑広葉樹林や海岸林。
行動林の中で生活し、樹洞で子育てを行う。
繁殖期の夜には、電線や見晴らしのいい木の枝にとまり「ホッホッ」と2音で鳴く。
つがいになると、一緒の枝に2羽で並んでとまることもある。
昆虫やミミズなどを食べ、他には小鳥やコウモリなども食べる。
電線から飛び立って、少し離れた位置へとまったり、一定の縄張りでしばらく行動することが多い。
どこかへ飛び去っても、しばらくすると同じ場所に戻ってくることもある。

リュウキュウアオバズクの動画

小浜島の行き方
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