オサハシブトガラス

オサハシブトガラスは、八重山諸島に生息するスズメ目カラス科に分類される鳥類です。
ハシブトガラスの亜種で、ハシブトガラス(56cm)に比べると一回り小さい47cmほどのカラスです。

オサハシブトガラスの「オサ」は、20世紀初頭に琉球列島の島の標本を採集した長聖道(おさまさみち)さんに由来しています。

オサハシブトガラスの画像

枝にとまって正面を向くオサハシブトガラス
枝にとまったオサハシブトガラス。近くまでやってきて警戒している模様…
トラクターの後ろについてまわるオサハシブトガラス
トラクターの後をついて、飛び出した昆虫などを食べるオサハシブトガラス
車道で轢かれたカエルなどを食べるオサハシブトガラス
車道で轢かれたカエルなどを食べるオサハシブトガラス
浜辺で活動するオサハシブトガラス
浜辺で採食するオサハシブトガラスの群れ
巣作りのため、枝を集めるオサハシブトガラス
巣材の枝を集めるオサハシブトガラス
オサハシブトガラスの雛3羽
オサハシブトガラスの巣立ち雛3羽
オサハシブトガラスが子育てしている木
オサハシブトガラスが子育てしている木

オサハシブトガラスの鳴き声

オサハシブトガラスは「アーアー」「アホッ、アホッ」「ガァーガァー」などと聴こえる声で鳴き、たまに「クワッ」と喉を鳴らすような声でも鳴きます。

アーアーアー

ア゛ーア゛ーア゛ー

クワァ(しゃっくりみたいな鳴き方)

巣立ち雛と親鳥の鳴き声

沖縄「小浜島」でのオサハシブトガラス

沖縄の小浜島のオサハシブトガラスは、島の至る所で会うことができ、島の生態系の頂点にいる印象です。
他の鳥類にちょっかいをかける様子も観察でき、特にカンムリワシやリュウキュウツミなどの猛禽類には一目散に向かっていきます。

また人間に対しても、後ろから突撃しようとする積極性があり、小浜島はカラスの島という一面もあると感じています。

そんなカラス達の普段の生活はと言うと…
干潮時の海岸では、多くの個体が集まり、シギのように浜辺を歩いて採食する様子が観察されます。

夕方には電線などに群れで集まり、賑やかに鳴き合う様子もよく見られ、個体同士を見比べると明らかに大きさの違う個体も見られます。個体間の大きさの違いは、別種が混じっているのかは不明で、栄養状態や雌雄の差によって大きさに差が見られるのではと推測しています。

会える時期

小浜島でのオサハシブトガラスの観察記録
4月5月6月7月8月9月
◎雛◎雛
10月11月12月1月2月3月
◎:ほぼ毎日会える|○:数日おきに会える|△:数回しか会えない|ー:会えない|ペア:つがいで確認|若:若鳥確認|雛:雛確認|抱:抱卵確認|鳴:声はするけど姿は見えず(1人での調査記録となります。空欄項目は未調査期間。随時更新予定です。)

オサハシブトガラスの図鑑情報

図鑑情報
種名オサハシブトガラス
サイズ/体重約47㎝/不明
英名Jungle Crow/Large-billed Crow (ハシブトガラス)
分類スズメ目/カラス科/カラス属
学名Corvus macrorhynchos osai 
漢字長嘴太鴉
時期留鳥(八重山諸島)
分布八重山諸島で留鳥
(石垣島、西表島、竹富島、小浜島、黒島、新城島、波照間島)
環境集落、森林、農耕地、海岸、島のありとあらゆる環境を利用している。
行動地上、樹上どちらでもよく活動する。八重山諸島にはハシボソガラスがいない為、農耕地や海岸でもよく活動している。人慣れしている個体が多く、人間の後をつけるように距離を詰めてくることがある。食性は雑食で、あらゆるものを食べる。人の生活圏では生ゴミを漁り、農耕地ではトラクターの後をついてまわり、アダンの実もよく食べる。

オサハシブトガラスの動画

巣立ち雛

最後の方に出てくるくちばしの端が赤い子が、巣立ち雛です
小浜島の行き方
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