セイタカシギ

小浜島のセイタカシギは、小浜島の数少ない水田に2〜4羽の小群で飛来していました。

小浜島は牧草地とサトウキビ畑が多く、水田は島の中央に位置する集落近くに少しだけあるだけなので、田んぼに水が入っている状態なら会える確率は高めです。

セイタカシギの画像

セイタカシギのオスと思われる個体
セイタカシギのオス(セイタカシギの顔の模様は、オスとメスに限らず個体差が大きく、翼の黒さがオスとメスを見分ける大きな決め手になっています。オスは翼が一様に黒いとされています。ただ上記の写真のセイタカシギは、翼に僅かに茶色味があることから、もしかしたらメスの可能性もあります。)撮影時期:5月
セイタカシギのメスの画像
セイタカシギのメス(セイタカシギのメスの顔はオスのように黒いこともありますが、多くは僅かに黒い羽がある程度です。決め手は翼の褐色の部分、オスは翼が黒々しています。この日は曇りで全体的に黒くなりがちな状況でしたが、それを踏まえても羽の褐色部分が目立つことからメスと判断しています。)撮影時期:4月
セイタカシギのオスの画像
セイタカシギのオス(わずかに翼に褐色が見られるものの、全体的に黒々とした翼は、セイタカシギのオスの特徴だと思われます。)撮影時期:5月
セイタカシギのメスの画像
セイタカシギのメス(メスの特徴とされる翼の褐色がわかりやすい個体だと思います。)撮影時期:5月
セイタカシギのオスとメスを見比べた画像
セイタカシギのオスとメスを見比べた画像(翼の黒さが一目瞭然だと思います。顔の模様はオスのような模様をしたメスもいるので、それだけで判断するのは難しいです。)
顔の片側を怪我しているセイタカシギの画像
顔がつぶれたセイタカシギ(セイタカシギは日本でも繁殖が確認されていますが、多くは繁殖地から越冬地へ移動する途中で日本に立ち寄ります。その道中に何かあったのか、顔がつぶれたセイタカシギが確認できました。かなりの痛手を負っていたので心配でしたが、2週間経っても存在が確認できたので、なんとかやっていけているようで…後からやってきた別の個体を追いかけ回す気性が少し荒い子だったのが印象的でした。)

セイタカシギの鳴き声

「ケッ」と1音で鳴いたり、連続して「ケッ、ケッ、ケッ」と続けて鳴いたりします。
繁殖期には飛翔しながら鳴くディスプレイもします。

別個体を追いかけている時の鳴き声

沖縄「小浜島」でのセイタカシギ

小浜島では春と秋の渡りの時期にセイタカシギに会える傾向があります。

ですが、それも田んぼの稼働率によって変動していて、2023年の4月•5月は田んぼに水が張られていた為、出会いは多めでした。

秋の渡りの時期は、小浜島では田んぼに背の高い雑草が生え放題で茂みになり、セイタカシギとの出会いも多くありません。ゴルフ場などのため池で、たまに会える程度になっています。

近くの石垣島には田んぼが広がる地域があって、そこにはたくさんのセイタカシギが過ごしているのを確認しています。

会える時期

小浜島でのセイタカシギの観察記録
4月5月6月7月8月9月
10月11月12月1月2月3月
◎:毎日会える|○:数日おきに会える|△:数回しか会えない|ー:会えない|ペア:つがいで確認|若:若鳥確認|雛:雛確認|抱:抱卵確認|鳴:声はするけど姿は見えず(1人での調査記録となります。空欄項目は未調査期間。随時更新予定です。)

セイタカシギの図鑑情報

図鑑情報
種名セイタカシギ
サイズ/体重約37㎝(翼開長67〜83㎝)/脚の長さは付け根から指先まで約25 cm/約160g
英名Black-winged Stilt
分類チドリ目/セイタカシギ科
学名Himantopus himantopus
漢字丈高鷸
時期旅鳥または留鳥
分布汎世界的に分布。
→アフリカ大陸中南部、ユーラシア大陸南部、インド、東南アジア、オーストラリア大陸、北アメリカ大陸南部、南アメリカ大陸にかけて不連続に繁殖分布する。
オーストラリアに分布する亜種オーストラリアセイタカシギ(H.h.leucocephalus)は、独立種として扱われることもある。

日本では全国的に観察される旅鳥だったが、1975年に初めて愛知県で繁殖が確認され、その後、千葉県、東京都、愛知県、三重県、大阪府、兵庫県、鹿児島県、沖縄県など局地的に繁殖記録があり、一部で留鳥化している。
環境干潟、河口、海岸に近い湖沼、池、河川、水田、湿地など
行動ふつうは群れで行動し、浅い水の中に入って、魚類、甲殻類、昆虫類の幼虫などをとる。
地域によっては留鳥だが、短距離•長距離の移動も行い、フランスからギニアビサウまで4200kmも長距離移動した例がある。また移動時にヒマラヤの標高3500m地点で観察された記録がある。

セイタカシギの動画

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