
目次
2023年6月10日

農業用の水を貯めるバスタブにシロハラクイナが浮かんでいた。
近づいてもバスタブから逃げずに、潜って中でジタバタしているだけ。
もしかして出れない?と思い、意を決してシロハラクイナを捕まえる。
大きなくちばしで突かれたら、結構なケガになるかもなぁと心配しつつ…
できるだけそっと、捕まえようとするが、シロハラクイナがジタバタしてタイミングが難しい。
しかもバスタブの水が澱んでいるので、中が見えず、シロハラクイナの状態がわからない。
広げられた翼の先っぽを持って、全体像を把握した後、シロハラクイナのバタつきが落ち着いたように見えたので、一気に体を包んで持ち上げる。
シロハラクイナは暴れず、ジッとしていてくれたので、無事バスタブからの救出に成功。

長時間水に浸かっていたのか、羽は水浸しでぺったんこ。
人よりも高い体温を持つ鳥類だけど、その体温は少し冷えていた。
少しだけ撮影と観察をさせてもらっていると、シロハラクイナが足を伸ばしてバタつこうとしていたので、そっと地面に降ろす。
地面に降りたシロハラクイナは、足をもつれさせながら、羽をばたつかせ、側溝の中へと消えていった。
足取りはたどたどしく、足に怪我をしていたのかと心配だったが、僕にできることはもう何もない。元気に過ごせるように祈るばかりです。
2023年6月11日
ここ数日の無風の朝。
ただ曇り空優勢のどんよりした朝。
【確認鳥種】オサハシブトガラス、イシガキヒヨドリ、リュウキュウメジロ、リュウキュウキジバト、チュウダイズアカアオバト、リュウキュウアカショウビン、インドクジャク、シロハラクイナ、シロガシラ、スズメ、リュウキュウツバメ、ムラサキサギ、チュウサギ…
ほぼお馴染みの気配を感じつつ、湿地ではヒクイナと思われる鳴き声、茂みではキンバトが今日も元気よく鳴いていた。
鳴き声は、全体的に静かで、ところどころでは多少の賑やかさはあれど、リュウキュウキビタキやリュウキュウサンコウチョウの鳴き声が聴こえてくる事はない。
集落付近で会えると言うズグロミゾゴイは、朝には確認できず、人気の少なくなる夕方が狙い目になる様子。
ただ観光客も増えてきたことから、夕方でも人通りによってはいないことも多くなるだろう。
リュウキュウアカショウビンは、ところどころでさえずる個体もいるが、5月にさえずりが聴こえてきた場所は、かなり静かになっている。
歩いていると、林縁の隙間から、アカショウビンが何かを捕まえて枝に飛び乗ってきた。獲物を叩きつけながら、こちらに気づくと、どこかへ行ってしまう。距離はかなり近く、三脚を準備している時間もくれなかった。
アジサシの数は少ないが、クロハラアジサシ1羽とハシブトアジサシらしき1羽を確認。
全体的にスッキリとしない天気に、スッキリとしない出会いの1日だった。
2023年6月12日
今日は朝から雨が降っていた。
小浜島の天気は変わりやすく、一日中雨予報でも、止んでいる時間が結構あったりします。だけど、今日はいつ降っておかしくない天候ということもあり、データのまとめとサイト更新の日にしました。
雨が降っていても、遠くからアカショウビンのさえずりが聴こえると、あぁ…撮影チャンスと思って気が気じゃない。
どこからともなくシロハラクイナの鳴き声が聴こえると、撮影に適したいい場所にいるんじゃないかと、つい外に出てしまう。
ただ体に当たる雨粒で、すぐに退散。今日は大人しくしていよう。
2023年6月13日
今日も朝から雨。
昨日よりもしっかり降っている。
9時くらいにはカエルもよく鳴いていて、シロハラクイナもよく鳴いていた。
カエルの行動が活発になって、シロハラクイナも活発になっているのかな。
昼間には雨が激しくなり、15時には晴れ間も見え始めた。
すると、またシロハラクイナが鳴き始めていた。
よく鳴いている気もするけど、いつも通りの気もする。
複数の場所から鳴き声がするから、やっぱり活発になっているのかな。
2023年6月17日
雨続きの後、今日も雨予報でしたが、曇り空に時折晴れ間が覗く天気。
少し暑いくらいで、照りつける太陽もなかった為、島の要所要所を見回り。
コノハズクの巣穴でも見つけられたらと思ったけど、やっぱり見つからない。
細崎の方にエリグロアジサシが繁殖する岩場があると論文にあったので、確認しに行くと、いた。
10羽ほどかな。正確な数はわからないけど、岩場で休んでいたり、数羽でモゾモゾしていたり、どこかへ飛んで行ったりとなかなか活発。
エリグロアジサシの岩場は、キジバトの安息の地にもなっているのか、5羽以上のキジバトが岩場と陸地を行ったり来たりしていたり、岩場で求愛していた。
静かな安息の地だなぁと思っていると、そんなことはなく、しばらくするとカラスがやってきて、エリグロアジサシが鳴きながらカラスにモビングをしていた。
アジサシ達のモビングを無視するかのようにカラスは岩場を闊歩し、喉が膨らんでいるようだった。
その後も、陸地へ戻っては、また岩場にやってくる行動を2回ほど繰り返していた。
エリグロアジサシ達は、求愛給餌を行ったり、その後交尾の体勢に入ったりと活発な繁殖行動が見られた。
潮が引くと、岩場まで歩いてでもいけそうなので、子育てを間近で見れるかもと期待値の高い場所でした。
その後、西大岳から大岳の散策路を確認。
遠くでキビタキが鳴いている以外は、静かで何も発見できず。
アカショウビンはいろいろな場所で姿や鳴き声が見えたり聞こえたりして、まだ出会いの数は多い。
曇り空でいつ雨が降るか怪しい天気だったためか、クジャク達も静かで、歩いていてもシーンとしていた。
でも、ポイントに近づくと、野鳥同士は鳴き交わしたりしていたので、遠くまで響くさえずりの段階が終わりつつあるのではと、心配。
牧場に隣接する樹洞だらけの林では、ミゾゴイ系の鳥さんがチラリと見えた。いつも出会いが急で、なかなか撮影させてもらえない。
穴という穴を見たけれど、コノハズクが顔を出していたなんてことはなかった。
全体的に子育ての気配が無く、巣立ちヒナもカラスとシロハラクイナくらいしか確認できていない。シロガシラやヒヨドリなんかの巣立ちヒナもそろそろいてもいいのになぁ。
ヒヨドリに関してはそれっぽい子もいたか。
でも、大きすぎる気もしたからなぁ、あの子。
2023年6月18日
曇り空の広がる朝、時折太陽も顔をのぞかせ、昼間は久しぶりの晴れた天気に。
朝は微かにアカショウビンの声が聞こえ、オサハシブトガラスの巣立ちヒナのおねだりからの給餌までが観察できた。
アカショウビンの巣穴スポットでは、気配が感じられず…別の場所で子育てしてそうな雰囲気。
数日間、雨が降っていたので、海岸林までの道に水が溜まっていて、カンムリワシポイントに行けず…
遠くから姿や鳴き声がないかと、少し双眼鏡で確認するも気配なし。
農耕地エリアでは、アオバトがくっついていた。
微かに鳴き声がするも全体的に静かな朝でした。
2023年6月19日
風の強い朝。
太陽が出て、日差しの強い朝。
風優勢で、体感温度は低めだけど、光が当たっている部分はポカポカ。
ヨシゴイらしき影が道路を挟んだ茂みから茂みへ飛んでいく、他にもヨシゴイ系が空を飛んでいく様子。
朝一番はサンショウクイらしき鳥影が鳴きながら風に煽られてたどたどしく飛んでいた。近くにとまりそうでとまらず、どこかへ行ってしまった。
カラスはいつも通り、巣立ちヒナの面倒を見ていて、セッカもよく鳴いている。
湿地、海岸林のシロガシラやアカショウビンは静か。7時前に1度アカショウビンの鳴き声。
セッカは今日も元気に鳴いている
2023年6月20日
朝の探鳥はなし。
アカショウビンが道路からすぐの茂みでさえずっていた。かなり大きな音で聞こえた
昼間にメスのクジャクがヒナを1羽連れ歩いているのを確認
2023年6月23日
朝からスタートして、島を1周。
やらますあたりで、雨宿り。
すぐに終わって、港を通って、ぐるりコーラルビーチ側へ。
西大岳の遊歩道を探鳥。特にイレギュラーがある気配はなし。
そのままガジュマル群落へ。キンバトが泣いていたので、探してみたけど、やっぱり駄目。
目の前にリュウキュウアカショウビンがいたけど、さえずり姿は撮らせてもらえず。葉かぶりの幻想的な画?
石長田海岸へ向かう前に鬱蒼とした道があって、そこにキビタキの若鳥が鳴いていた。
次は石長田海岸を探鳥。干潮時間が迫っていたので、マングローブ林は確認せず、ざっと歩くだけ。何も探せず。
そうして細崎に行って、エリグロアジサシを確認。手前の岩に気配はなく、嫌な予感はしたけれど、奥の遠い岩場に10羽ほどが確認できた。
この日は海のアクティビティをしている人がいた為か、手前の岩場には近寄ってくれず…
近寄っても、僕がいたから、ひとしきり鳴いた後に遠くの岩場に行ったようだった。距離感を誤ると、手前で繁殖してくれないかも。
夕方まで粘ったけど、この日は手前の岩場には来てくれず…不安の残る状態になりました。
帰り道も特に目立った何かはなく、シロハラクイナの鳴き声がよく響いていたなぁといった感じ。
2023年6月24日
早朝の探鳥。
つんつくビーチから農耕地へと抜ける道を歩く。
目の前にリュウキュウアカショウビンが佇んでいて、1回地上へ飛び込む。別の枝にとまるも、ほんの少し間をおいて、こちら側の林へと向かって飛んでいってしまった。
他はクジャクが木にとまっていた。ラッパ音を出していたので、鳴くかなと待っていたけど泣いてくれなかった。
あとはリュウキュウコノハズクが鳴いていたので、ワンチャンと思ったけど、場所も特定できず…
帰り道も変わったところは無く、カラスが騒がしいのと、キジバトアオバトの電線とまりのみ。
2023年6月25日
朝、カンムリワシポイントに行くも気配なし。
アカショウビンと一瞬だけサンコウチョウ。
メジロが近くで行動していたので、メジロ撮影。
2023年6月26日
朝、細崎のエリグロアジサシポイントへ。
干潮時間の6:43ごろに間に合わすために、暗いうちから出発。
コノハズクとアオバズクがいて、5時半頃のまだ暗い時間帯からは、アカショウビンもよく鳴いていた。
そのうち、カラスも鳴き出して、他の鳥たちは静かになっていった感じ。
エリグロアジサシのポイントにつくも、やっぱり手前の岩場じゃ無くて、奥の岩場。
干潮時間だったけど、少潮だったので、トライはできず…
2回ほど、近くに来てくれるペアがいたけど、岩場にいるととまってはくれなかった。
1羽は魚をくわえていて、求愛給餌のじらし作戦だったのかな。
1羽が鳴きながら、追いかけているようにも見えたけど…
昨日の夜、写真整理をしていたら、睡蓮の花を撮った写真にリュウキュウヨシゴイが写っていた。
また明日の朝、池に行ってみよう。
2023年6月27日
今日は朝に睡蓮の池に行ってみた。
リュウキュウヨシゴイを探したけれど、いなさそう。
しばらく待つもやってくる気配はない。
あーだめかと思ったら、横切る鳥影。
何かきたぞと思ったら、バンが茂みのある岸辺まで飛んできていて、茂みから黒いヒナが3羽…
バンは早成性だけど、給餌は親鳥からだった。早成性にも度合いがあるのかと思ったら、案の定そうで、バンの早成性は離巣と自立歩行の点で、給餌は親鳥からのよう。
さらにバンはヘルパーがいるようで、親鳥2羽の他、羽色とくちばしの色が薄い個体が1羽いて3羽で子育てしていた。
ただヘルパーは近くをうろつくだけで、ヒナへの給餌はあまり積極的ではないよう?
メスと思われる個体はヒナを隠しながら行動して、睡蓮の葉がそりかえって壁になったようなところにヒナを移動させて給餌をしていた。
オスは少し離れたところまで採食にいって、食べ物を確保できたら、ヒナのところまで戻って来ていた。
睡蓮池にいるので、何度か観察して成長を追えたらいいなぁ。