リュウキュウサンショウクイは、留鳥として1年中見られるスズメ目サンショウクイ科の鳥類です。
中国地方、四国、九州、南西諸島に生息しています。
サンショウクイの亜種とされていますが、リュウキュウサンショウクイを独立種とする説もあります。
元々は沖縄や九州南部に生息していましたが、近年は生息地が北上していて、温暖化の影響も指摘されています。
目次
リュウキュウサンショウクイの画像
リュウキュウサンショウクイの鳴き声
リュウキュウサンショウクイは「ヒリリヒリリ」や「ピリリピリリ」と鳴きます。
この鳴き声が山椒を食べた事を連想させると言うわけで、サンショウクイと名付けられました。
沖縄「小浜島」でのリュウキュウサンショウクイ
小浜島のリュウキュウサンショウクイは、島内で気配を感じる事ができます。
と言うのも、小浜島のリュウキュウサンショウクイは、空から鳴き声がするだけで、ほとんど姿が見えないからです。
大岳周辺や木の多い場所、海岸付近の林で鳴き声が聞こえてきます。
多くの場合は、飛びながら鳴く姿を見る事はできませんが、林から林へ移動していく様子を観察出来た事から小浜島でも活動していると考えられます。
ただ実際の観察では、林の中で活動している様子を観察できていないので、小浜島での主要な活動場所は判明していません。
2023年9月23日には、海岸でサンショウクイの群れが飛んでいくのを確認。
渡りの最中であれば、留鳥のリュウキュウサンショウクイではなく、夏鳥として飛来する亜種サンショウクイの可能性もありました。
小浜島のリュウキュウサンショウクイは、ずっと空から鳴き声だけが聞こえてきて、林の中から鳴き声がほとんどしませんでした。
それをただ林の中では静かにしているのかなと思っていたんですが…
西表島に行った時に、リュウキュウサンショウクイが普通に電線にとまっていたんです。しかもペアで。
普通に生息していれば、こんなにも当たり前に人前に出てくるんだ!?と衝撃を受けたと同時に、小浜島の個体はどうして?と思いました。
・ほとんど空から鳴き声が聞こえてくるだけ
・鳴きながら飛んできて、たまに林の中に入る
・小浜島で電線にとまるリュウキュウサンショウクイを見た事がない
と、1年ほど小浜島を歩き回った結果…
小浜島のリュウキュウサンショウクイは、西表島か石垣島から飛んできただけの個体なのでは?と思うようなりました。
なので、小浜島のリュウキュウサンショウクイを留鳥とするのは、怪しいのですが…
通年、鳴き声は聞こえてくるので…ひとまず留鳥と紹介しておきます。
観察の感じだと、漂鳥の要素が強い気がしますが…
会える時期
小浜島でのリュウキュウサンショウクイの観察記録 | |||||
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4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 |
鳴 | ? | 鳴 | 鳴 | 鳴 | 鳴 |
10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
△ | 鳴 | 鳴 | 鳴 | 鳴 | ー |
◎:ほぼ毎日会える|○:数日おきに会える|△:数回しか会えない|ー:会えない|ペア:つがいで確認|若:若鳥確認|雛:雛確認|抱:抱卵確認|鳴:声はするけど姿は見えず(1人での調査記録となります。空欄項目は未調査期間。随時更新予定です。) |
リュウキュウサンショウクイの図鑑情報
図鑑情報 | |
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種名 | リュウキュウサンショウクイ |
サイズ/体重 | 全長約20cm(翼開長約28cm)/約21g |
英名 | Ryukyu Ashy Minivet |
分類 | スズメ目/サンショウクイ科/サンショウクイ属 |
学名 | Pericrocotus divaricatus tegimae |
漢字 | 琉球山椒食 |
時期 | 留鳥。 亜種サンショウクイは夏鳥 |
分布 | 亜種リュウキュウサンショウクイは、中国地方、四国、九州、南西諸島に分布。 亜種サンショウクイは、本州、四国、九州のごく一部に渡来。 |
環境 | 丘陵地から山地の林 |
行動 | 林の上空を、羽ばたいて波状飛行している事が多く、高木の高い場所にとまる事が多い。 昆虫類を樹上の枝や葉でとらえたり、空中採食をしたりする。 |