キンバトは、留鳥として先島諸島にだけ分布•繁殖しているハト目ハト科の鳥類です。
赤いくちばし、緑の翼、銀色の頭頂部、赤紫色の体…とカラフルな姿をしていますが、羽色は光の当たり具合によって違って見え、日陰だと黒っぽく見えます。
キンバトは日本の天然記念物に指定されていて、名前は羽色が金色の光沢のある緑色であることに由来しています。
キンバトの画像
キンバトの鳴き声
キンバトはオスがゆっくりとしたテンポで「ポォーッ、ポォーッ、ポォーッ」と繰り返し鳴きます。
鳴く頻度は高く、鳴き声だけはよく聴こえてきます。
個体によって微妙に差がありますが、ポォーの後にッと区切ったような声が特徴的です。
キンバト個体1
キンバト個体2
沖縄「小浜島」でのキンバト
小浜島のキンバトは、島中の林や茂みで鳴いています。
ですが姿を現すことは稀で、なかなか会うことができません。
そんな遭遇率の低いキンバトは、朝夕の林道など木々に囲まれた道にポツンと佇んでいたり、道を低空飛行して茂みから茂みに移動したり…
数少ない出会いは突然だったり、一瞬だったりです。
ただ小浜島のキンバトは1年中鳴いていて、近距離で聞こえる事もあります。
会える時期
小浜島でのキンバトの観察記録 | |||||
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4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 |
鳴 | △ | △ | 鳴 | 鳴 | △ |
10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
鳴 | |||||
◎:ほぼ毎日会える|○:数日おきに会える|△:数回しか会えない|ー:会えない|ペア:つがいで確認|若:若鳥確認|雛:雛確認|抱:抱卵確認|鳴:声はするけど姿は見えず(1人での調査記録となります。空欄項目は未調査期間。随時更新予定です。) |
キンバトの図鑑情報
図鑑情報 | |
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種名 | キンバト |
サイズ/体重 | 全長約25cm/約120g |
英名 | Emerald Dove |
分類 | ハト目/ハト科/Chalcophaps属 |
学名 | Chalcophaps indica |
漢字 | 金鳩 |
時期 | 先島諸島で留鳥 |
分布 | 日本の先島諸島の他、インド東部と南部、ネパールから中国南部、東南アジア、オーストラリアにかけての熱帯•亜熱帯に広く分布する |
環境 | 平地から山地の暗い林 |
行動 | 1羽かつがいで行動する事が多いが、食物の多い場所では小群でいる事もある。 普通は林内の暗い場所で採食し、朝夕には林道や開けた場所に下りる事もある。 主に草の種子や木の実などを林床で食べる。 速い羽ばたきで直線的に飛び、高いところを飛ぶ事はほとんどない。 1節に5〜6回繰り返して鳴き、少し間隔をあけては何度も繰り返し鳴く。 樹上に枯枝等を組み合わせた皿状の巣を作り、1回に2個の卵を産む。 |