
タヒバリはスズメ目セキレイ科に分類される鳥類です。
日本と海外とでは、亜種の分類に違いが見られ、判別がややこしい鳥さんとなっています。
タヒバリの画像

※タヒバリは、全体的に色が濃く、縦斑も濃い。足は橙褐色や橙色
タヒバリの鳴き声
タヒバリは「ピピッ」「ピウィッ」「チュッ」などと鳴きます。(地鳴き)
タヒバリの亜種

タヒバリには、亜種タヒバリ•亜種イソタヒバリ•亜種ミズタヒバリ(サメイロタヒバリ)の3亜種が含まれています。
ただ日本鳥類目録改訂第7版によると、日本のタヒバリは“Anthus rubescens”という学名で、こちらは日本ではアメリカタヒバリと呼ばれている種になります。
そして単にタヒバリは“Anthus spinoletta”という学名で、こちらはヒガシヨーロッパタヒバリという種名で呼ばれていて、ミズタヒバリはヒガシヨーロッパタヒバリの亜種とされています。
ですが、“Anthus spinoletta”の学名で検索すると、日本語でタヒバリと紹介されたページがヒットして…タヒバリなの?ヒガシヨーロッパタヒバリなの?と…情報が整理されていない印象を受けます。
手持ちの図鑑3冊のタヒバリのページで紹介されている学名は、いずれも“Anthus rubescens”で、こちらは海外ではアメリカタヒバリという種名がつけられているのですが…日本の図鑑がタヒバリと記載してあるので、このページでも手持ちの3冊の図鑑のタヒバリのページを元に作成しています。
沖縄「小浜島」でのタヒバリ

小浜島のタヒバリは、牧場の牛糞の盛り土に飛来していました。
ぱっと見はタヒバリっぽい特徴でしたが、図鑑に載っているタヒバリとは少し違う印象で…
全体的に淡い色と足が黒い点から、ミズタヒバリ(サメイロタヒバリ)の可能性がありました。
とはいえ、日本では3亜種をまとめてタヒバリとしている事から、ミズタヒバリ(サメイロタヒバリ)の可能性がある当ページの鳥さんもタヒバリとして掲載しています。
英文図鑑ではミズタヒバリ(サメイロタヒバリ)は亜種ではなく、独立した種とされているので、今後の分類に注目したいですね。
会える時期
小浜島でのタヒバリの観察記録 | |||||
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4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 |
ー | ー | ー | ー | ー | ー |
10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
ー | △ | ー | ー | ー | ー |
◎:ほぼ毎日会える|○:数日おきに会える|△:数回しか会えない|ー:会えない|ペア:つがいで確認|若:若鳥確認|雛:雛確認|抱:抱卵確認|鳴:声はするけど姿は見えず(1人での調査記録となります。空欄項目は未調査期間。随時更新予定です。) |
タヒバリの図鑑情報

図鑑情報 | |
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種名 | タヒバリ |
サイズ/体重 | 全長約16cm(翼開長約21cm)/約10g |
英名 | Buff-bellied Pipit |
分類 | スズメ目/セキレイ科/タヒバリ属 |
学名 | Anthus rubescens |
漢字 | 田雲雀 |
時期 | 本州以南:冬鳥 北海道•東北の一部:旅鳥 |
分布 | 繁殖期:ユーラシア大陸東部の亜寒帯地方、サハリン、千島列島、アラスカ、北アメリカなど 越冬期:北アメリカ南部、朝鮮半島、日本など |
環境 | 農耕地、草地、河川、海岸、干潟、埋立地、牧場など |
行動 | 1羽で冬の縄張りをもって生活するものもいるが、群れで生活している事が多い。 採食場で1羽ずつがバラバラでも、夕方には山地の林に小群でねぐらに帰る。 尾羽を上下に振りながら水辺や水田の草丈の低い場所を歩き、昆虫類、クモ類、草の種子などを採食する。 何かに驚いたりしても、他のタヒバリ類ほど電線などの高いところにはとまらない。飛び立つ時によく鳴く。 |